【知っていますか?】メンター制度導入のススメ

メンター制度とは?

メンター制度とは、配属部署における上司とは別に相談役となる先輩社員(メンター)が、後輩社員(メンティ)に対して行う個別支援活動です。キャリア形成上の課題解決を援助して個人の成長を支えるとともに、職場内での悩みや問題解決をサポートする役目を果たします。

職場環境や就業意識の変化から、職場でのコミュニケーションが希薄になってきたといわれています。それにより、社内での「人材育成」を行う組織風土が崩れてきていると懸念されています。
また、管理職がプレイングマネージャー化し、業績を重視することによって、組織全体で後輩を育成する余裕がなくなっていることも指摘されています。

こうした中、職場内における新たな人間関係の構築と、キャリア開発を促進する取り組みとして「メンター制度」への関心が高まっています。また、女性の活躍推進が叫ばれて久しい昨今においても、女性社員のキャリア意識の形成、視野の拡大、社内外のネットワーク構築などに効果が表れている例もあります。

 

メンター制度に期待される効果

メンター制度は、メンティのモチベーション向上に繋がることはもちろん、メンター自身もメンティへの支援を通じて人材育成意識が向上するなど、双方にメリットがあります。

また、人材育成を重視する会社というメッセージ性や、組織横断的なネットワークの形成による組織風土の活性化に繋がることで、離職率の低下や女性の活躍推進にも繋がるメリットとして考えられます。

 

メンター制度を導入するには

1.課題の整理と目的の設定

まずは、「なぜメンター制度を導入するのか」という「目的を明確にすること」が重要です。

例えば、女性の活躍推進を目的とする場合、「テーマ」を決め、自社の取り組むべき課題を整理することで制度の対象(メンティ)が明確になります。

 

 

2.全体計画の策定

制度導入の目的が明確になれば、実施に向けて制度の全体計画を策定します。

 ・何をゴールとするか
   例)営業職の女性を10人増やす、課長相当職の50%を女性にする、育児休業からの復帰を100%にする、など
 ・誰を対象にどのようなルールで運用するか
 ・どのような体制で進めていくか

 

3.経営幹部の合意

策定した全体計画について、制度の趣旨や目的・目標、そして得られる効果を経営幹部に十分に納得してもらうことが重要です。
そのため、全体計画の策定の段階で、定量的・定性的な目標を立てる必要があります。

 

4.推進チームの編成と体制の構築

メンター制度の円滑な導入と運用には、推進体制の構築が効果的です。

メンター・メンティが必要に応じてサポートを得る体制を構築します。社内横断的なチームとすることにより、会社全体として人材育成に取り組む組織風土の醸成が図れます。

その後は、メンター・メンティの選定とマッチング、事前説明会、メンター制度の実施、社員数や策定した計画によって、事前研修の有無や意見交換会などを実施していきます。

 

制度から組織風土へ

メンターの経験者が増えてくることで、従業員自身がメンタリングの意義や有効性を理解し、自らが対処しにくい問題について、適切に対処できるメンターと連携できるようになります。

メンター制度の導入については、一時的な取り組みではなく、その取り組みが会社や職場で浸透・定着し、自然にメンターの役割を果たす人が増え、組織風土として根付くことがゴールです。

 

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<関連リンク>

メンター制度導入・ロールモデル普及マニュアル

ポジティブ・アクション(女性社員の活躍推進)に取り組まれる企業の方へ

 

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