【9/21~9/30】秋の全国交通安全運動が始まりました。

~社内の運転ルール、管理体制を確認しましょう~

 

今年も秋の全国交通安全運動が始まりました。

期間:運動期間 令和3年9月21日(火)から9月30日(木)までの10日間
   交通事故死ゼロを目指す日 9月30日(木)

年間スローガン:『 ゆとりある 心と車間の ディスタンス 』

交通安全キャッチフレーズ:『なくそう交通事故・アンダー60作戦』

運動の重点:

  • 子供と高齢者を始めとする歩行者の安全の確保
  • 夕暮れ時と夜間の事故防止と歩行者等の保護など安全運転意識の向上
  • 自転車の安全確保と交通ルール遵守の徹底
  • 飲酒運転等の悪質・危険な運転の根絶
秋の交通安全運動啓発チラシ

<関連リンク>
内閣府
広島県警察本部

期間中、交通取り締まりが強化されるのはもちろんですが、
業務中や通勤途上での交通事故やトラブルは、運転者のみならず、事業主にも多大な損失を発生させます。
社内での安全運転の啓発や、就労環境の整備に努めましょう。
運送業でなくても、業務に自動車を使用する事業所は、道路交通法に定められた安全運転管理者制度に注意が必要です。
安全運転管理者制度とは、一定台数以上の自家用自動車を使用する事業所等において、自動車の安全な運転に必要な業務を行わせる者を選任させ、道路交通法令の遵守や交通事故の防止を図ることを目的としている制度です。(道路交通法第74条の3第1項、第4項)


 安全運転管理者等の選任

(1)安全運転管理者(道路交通法施行規則第9条の8)

選任基準

  • 自動車を5台以上使用している事業所
  • 乗車定員が11人以上の自動車を1台以上使用している事業所  
  • 自動車運転代行業者は,台数に関係なく営業所ごとに選任
     ※ 大型・普通自動二輪車は1台を0.5台として計算する(原付は含まない)

資格要件

  • 年齢20歳以上の方
     (副安全運転管理者を選任しなければならない場合は30歳以上)
  • 2年以上の運転管理の実務経験のある方

 

(2)副安全運転管理者

選任基準

  • 自動車20台以上を使用している事業所 
台数 20台~39台 40台~59台 60台~79台
副管理者数 1人 2人 3人

 

 

 

 

 以下20台につき1人追加選任

  • 自動車運転代行業者は,随伴用自動車を10台以上使用する営業所
台数 10台~19台 20台~29台 30台~39台
副管理者数 1人 2人 3人

 

 

 

 

以下10台につき1人追加選任

資格要件

  • 年齢20歳以上の方
  • 1年以上の運転管理の実務経験がある方か、3年以上の運転経験がある方


上記資格要件を満たしていても、次に該当する方は安全運転管理者および副安全運転管理者にはなれません。
 ※ 過去2年以内に公安委員会の安全運転管理者等の解任命令を受けた者
 ※ 過去2年以内に次の違反行為をした者

      • ひき逃げ、無免許運転、酒酔い運転、酒気帯び運転、麻薬等運転、妨害運転
      • 無免許運転にかかわる車両の提供・無免許運転の車両への同乗
      • 酒酔い・酒気帯び運転にかかわった車両・酒類を提供する行為
      • 酒酔い・酒気帯び運転の車両への同乗
      • 次の交通違反の下命・容認
        酒酔い・酒気帯び運転、麻薬等運転、過労運転、無免許・無資格運転、最高速度違反運転、積載制限違反運転、放置駐車違反
      • 自動車使用制限命令違反

安全運転管理者等の選任(解任)届、変更手続き(道路交通法第74条の3第5項)

自動車の使用者は、安全運転管理者等の選任・変更日から15日以内に自動車の使用の本拠地を管轄する警察署を経由して、公安委員会に届け出てください。

安全運転管理者の業務

安全運転管理者は、その管理下の運転者に対して、国家公安委員会が作成・公表する「交通安全教育指針」に従った安全運転教育や内閣府令で定める安全運転管理業務を行わなければなりません。(道路交通法第74条の3第2項、第3項)

 

内閣府令で定める安全運転管理の業務(道路交通法施行規則第9条の10)
  1. 運転者の状況把握
    運転者の運転適性、安全運転に関する技能、知識、道路交通法等の規定を守っているか把握するための措置をとること。
  2. 運行計画の作成
    過労運転の防止、その他安全な運転を確保するために自動車の運行計画を作成すること。
  3. 交替運転者の配置
    長距離運転または夜間運転となる場合、疲労等により、安全な運転ができないおそれがあるときは、交替するための運転者を配置すること。
  4. 異常気象時等の措置
    異常な気象・天災その他の理由により、安全な運転の確保に支障が生ずるおそれがあるときは、安全確保に必要な指示や措置をとること。
  5. 点呼と日常点検
    運転者に対して点呼等を行い、日常点検整備の実施及び飲酒、疲労、病気等により正常な運転ができないおそれの有無を確認し、安全な運転を確保するために必要な指示を与えること。
  6.  運転日誌の備付け
    運転の状況を把握するため必要な事項を記録する日誌を備え付け、運転を終了した運転者に記録させること。
  7. 安全運転指導
    運転者に対し、「交通安全教育指針」に基づく教育のほか、自動車の運転に関する技能・知識その他安全な運転を確保するため必要な事項について指導を行うこと

安全運転管理者等講習(毎年1回)

自動車の使用者は、公安委員会から安全運転管理者等の法定講習の通知を受けたときは、安全運転管理者等にその講習を受けさせなければなりません。(道路交通法第74条の3第8項)

※広島県の令和3年度の安全運転管理者及び副安全運転管理者に対する法定講習については、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け、広島県に緊急事態宣言が発令されたことから、緊急事態宣言期間中に予定されていた講習が延期されています。

罰則

安全運転管理者や副安全運転管理者を選任しなかった場合「5万円以下の罰金」
  (法人等両罰5万円以下の罰金)

 

詳細は管轄の警察署等へご確認ください。

<関連リンク>
広島県警察 安全運転管理者制度

昨今、通学路での痛ましい事故や、過重労働が遠因と思われる危険運転が大きく報道され、雇用主の使用者責任を問題視する傾向も強まっているように感じられます。
交通安全運動期間に限らず、定期的に就業規則や社内ルールを確認し、労働関連法規だけでなく道路交通法等に則った運用を行いましょう。
就業規則や諸規定の作成・見直しは、お気軽に当法人担当者へご相談ください。
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