【年末調整③】年末調整が12月の給与支給日に間に合わない問題

年末調整は、12月の給与か賞与の最後の支給に合わせて行い、年間の確定税額との過不足額を反映させることがもっとも一般的な処理方法です。
しかし、給与の支給日が毎月10日や15日などで、12月の給与支給日以降賞与の支給がないときなどは、12月の早い時期に年末調整を終えなければなりません。(12月給与支給後に賞与の支給がある場合は、賞与の支給時に年末調整の結果を反映させことになります。)
この場合、当年最後の給与(賞与)支給日までに年末調整の結果を反映させることが難しいこともあります。
そのような場合は「単独年調」という方法をとることができます。

単独年調とは

単独年調とは12月の給与計算と賞与計算はそれぞれ通常通り行い(源泉所得税もいつもと同じように控除)、12月末までに支給する給与や賞与がすべて確定したのちに、年末調整の計算のみ単独で行う方法です。
単独年調によって算出された、当年の確定所得税額と源泉徴収税額の累計額との過不足額の還付・徴収については、現金で精算するか、1月の給与支給時に1月分の給与に対する源泉所得税とは別に精算するか、どちらかで対応します。

導入(変更)時は慎重に

給与年調を単独年調に変更する場合、その逆もそうですが、実際に還付・徴収される対象従業員様へ事前に周知をされることをお勧めします。
(例年単独年調していて、ある従業員さんは現金還付分をヘソクリに。。。なんてご家庭の事情も過去にはよく聞いたものです。)
思わぬトラブルになることもありますので、変更は慎重に検討しましょう。

そのほか、年の途中で年末調整が必要となる、死亡退職や対象者が非居住者となる場合には、単独年調をすることになります。
給与計算ソフトをご利用の場合は、ソフトによって取り扱いが異なりますので、マニュアルなどをご確認ください。

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